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ホイール相談 -603走目

LOOK566を駆るSさんからホイール交換のご相談をいただきました。

今まで使用されていたホイールはシマノのWH-RS80-C24とRS81-C24。

アルミリムにカーボンラミネートがなされたリムハイト24mmのホイールで重量は約1,500g。

はじめは、当店のホイールレンタルにあるフルクラムのレーシングゼロコンペティツォーネを試していただくところからでした。

当店のレーシングゼロはちょっと古いモデルですが(汗)、CULTベアリング採用で2way-fit(チューブレス)仕様、装着してあるタイヤもチューブレスです。

1日試乗していただいた結果、現行販売のフルクラム・レーシングゼロ2way-fitを検討という予定でしたが。

 

タイヤとリムの設計に関してご質問いただきました。

レーシングゼロ2way-fitは旧ETRTO規格に沿ったリム設計のため、リムの内寸が17mmです。

使用することはもちろん可能ですが、タイヤとの相性問題が露呈します。

最新のETRTOでは内寸19mmや21mmといったワイドなリムにタイヤが適合するようにタイヤも設計されています。

例えば現在の700×25cのタイヤの多くは内寸19mmのホイールにセットしたときにタイヤの実測幅が25mmになります。

これを内寸17mmのリムに取り付けると、やや細めの24mmになってしまいタイヤ本来の性能は100%引き出せなくなります。

今後を見据えるのであれば内寸19mmのほうが良いという結論でまとまりました。

 

となると減ってくるのがホイールの選択肢で。

カンパニョーロやフルクラムもアルミリムのリムブレーキ用ホイールは現在も販売していますが、いづれも内寸17mmです。

ディスクブレーキが主流となって久しい現在、タイヤのワイド化が進んでおり700×28cや30cが増えてきています。

となるとホイールメーカーが作るホイールもディスクブレーキ用が多いわけで、リムブレーキ用を新たに設計して作る(=生産コストがかかる)ということもしなくなってくるわけで(´;ω;`)

旧ETRTOのホイールをそのまま販売していることが多いのです。

 

MAVICはその点リムブレーキ用ホイールもきっちり最新ETRTOに合わせて設計しなおし生産し続けています。

マヴィックジャパンの担当にリムブレーキの動向を伺いましたが、今のところなくなってしまうということはそうです。

去年から参加しているもてぎエンデューロを見ていてもまだまだリムブレーキのロードバイクに乗っている方は多いですし、ヒルクライムレースとなるとなおさらリムブレーキのほうが多いと聞きます。

日本のこうした背景は世界的にみるとやや特殊のようですが、何とかマヴィックジャパンには頑張ってほしいところです。

 

脱線しかけているので話を戻しますと、そういう最新設計のタイヤが使えるという観点もありホイールはキシリウムSLに決まりました。

重量面ではWH-RS80.RS81と比べてやや軽量化。でも劇的な軽量化ではありません。

それでもマヴィックのホイールは走りが軽く耐久性が高いので、走行してみると重量の数字以上に軽さを体感できます。

ですが、フルクラム、特にCULTやUSBベアリングが使われているフルクラムホイールに対してマヴィックホイールの欠点を申しますと、ベアリングに起因する回転の落ちやすさが気になります。

そこで、セラミックシールドベアリングへの打ち換えをご提案いたしました。

コスパの良いTNIENDURO BEARINGSなども取り付けできますが、せっかくならということで鬼ベアリングをご紹介いたしました。

2023年より取り扱いを開始しておりホイール用ベアリング、ボトムブラケット用ベアリングともに好評いただいております。

とにかく回ります。ぐるぐるです。

ベアリングは鬼ベアリングへのカスタムをご依頼いただき、残りはタイヤをどうするか。

 

タイヤのご要望として、「シマノRS-80・81+ボントレガーR3から乗り換え甲斐を感じられつつ、さりとて高価格・ハイスペックまでは行かないものが希望」とのことでした。

現在使用されているタイヤも調べたうえで、タイヤの特徴(パンク耐性の高いタイヤ、軽いタイヤなど、タイヤの着脱のしやすさ)のご希望を伺ったうえでパナレーサーのアジリストファストクリンチャーをお勧めいたしました。もちろん最新ETRTO適合です。

ホイールはチューブレスレディ対応ですので、チューブレスタイヤまたはクリンチャータイヤが使用できますが、出先での対応の良さを考慮しクリンチャータイヤを選択したいとのことで。

アジリストファストはパナレーサーの中ではハイエンドのタイヤですが、海外メーカーのハイエンドタイヤと比べたら1本あたりギリギリ1万円しない国産タイヤは魅力的です。

特に低い転がり抵抗に重きを置いた開発がされているそうで、平坦やアップダウンの多いコースでは特に、ヒルクライムでも使用する方が増えてきているということをパナレーサーの担当者から伺いました。

チューブは軽量でしなやかなパナレーサーのR’AIRを選択です。

 

これでパーツがすべて決まりましたので届いたら各パーツを組み込みホイールのセンターを確認して完了です!

納品後早速走行されたそうでファーストインプレッションをお送りいただきました。

「川沿いメインの平坦コースでしたが、漕ぎ出しのスムーズさ、速度維持の容易さ、斜面の登り降りの速度アップなどはっきり実感できました。これからどんどん乗り込みたいと思います。」

ということで交換・カスタムの効果を実感できたということでした!

よかった、よがったです!!

今月にはイベント参戦も控えているとのことでしたので是非乗り込んでいってイベントを思いっきりお楽しみください♪

ありがとうございました!

 

なるべく細かなご要望にもできる限りお応えいたします。

小さなことでもお気軽にご相談ください。

 

 
 
 
 
 
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