変速の調子が良くないということでお持込いただいたS様のスコット。
変速の調子が悪いとすぐに思いつくのがワイヤーのテンションが適正かどうか、その次にディレーラーハンガーの曲がり。
ワイヤーのテンションはちゃんとしていたようなのでディレーラーハンガーが曲がっているかどうかを確認したらやはり曲がっていました…
この場合ディレーラーハンガー修正用の工具を使い修正、または曲がりがひどく修正では直らない場合は交換という形になります。
そうしてディレーラハンガーは修正というお話になり他に具合が悪いところが無いかを探していると…んん!?この自転車何かがおかしいぞ…?
この写真で何が悪いのか分かった方は良く自転車を整備点検していらっしゃる!
分からなかった方、写真のアウターワイヤーをよーーーく見てみて下さい。
ブレーキのアウタワイヤーとシフトのアウターワイヤが同じ太さ!
通常であればブレーキのアウターよりもシフトのアウターのほうが外径で1mmほど細く作られています。
てことはブレーキアウターをシフト用のアウターとして使っていることに…
ご自身で交換されたのか聞いてみると自転車屋さんにて交換してもらったとのことでした。お使いになっていたのがニッセンのワイヤーだったので変速のフィーリングをしなやかにさせたかったのかなんなのか交換された自転車屋さんの意図がいまいち分かりません…
確かにニッセンのブレーキアウターはとてもしなやかに作られているのですが、しなやかすぎてワイヤーのテンションがかからず変速が上手くいかなくなってしまいます。
この点を分かっていながらワイヤーの交換をしたのかどうか、考えれば考えるほど謎は深まっていくばかり…
と、言うことで交換されたばかりだったとのことですが泣く泣くシフトアウターワイヤーも交換。しっかりとシフト用のアウターワイヤーを選ばせていただきました。
交換作業を行っていると…問題のシフトアウターワイヤー(ブレーキアウター)の皮膜の部分が削られてケーブルアジャスターに取り付けられているではありませんか!↓
ブレーキアウターだということを分かりつつもシフトアウターとして使ったのか…だとしたら自転車屋さんとしていかがな物かと…
そんなこんなで無事ディレーラーハンガーの修正、シフトアウターワイヤーの交換を行いスパスパと変速が決まるようになりました!
でめたしでめたし。