職人マツナガ通信

8月19日 鬼ベアリングうちかえ!

百哩走大王の創始者、で今はサイクリング評論家である、
平本氏から鬼ベアリングのうちかえのご依頼を受ける
サイクリング歴四十うん年という、そうそうたるキャリアを持ちながら、
未だに新しいパーツにどん欲な平本氏。
先日の激カンタムにつづき、今回は鬼ベアリング、
それもe-bike用のホィールに入れたたいとうリクエスト。

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さて、鬼ベアリングです。
定石ですと、マツナガ号のコスミックSLR40を入れ替えです。
しかし、適合表を見ると、DT SWISSのホイールも可能なようです。
現在、e-bikeのホイールが、DT SWISS R470クリンチャー。24本スポークのディスクです。
Boostタイプなので、スルーアクスルは、前が12x110mm、後ろが12x148mmです。
こういう普通のホイールのベアリングを変えたらどうなるのか?興味深いです。
交換可能か、確認いただき、可能だったらこのホイールからお願いしたいのですが。
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というご連絡をいただきました。
さすが、平本さん、高級ホィールではなく、ノーマルのホィールに、
最高級のベアリングを入れたらどれくらい激変するかを試してみたいと。
文章によるホィールデーターだけだと、ベアリングのサイズがいまいちわかりません。
そこで、ホィールをお持ちいただき、ばらして、鬼ベアリングが対応するかどうかを確認することに。


ホィールをお持ち込みいただきハブを確認します。
見たこともないハブです。
メーカーも不明。
どうやってばらすかも全くわかりません。
ハブボディには全く刻印も文字もありません。
フリーボディにやっと型番らしきものを発見。
そこから探していくと、
フォーミュラーというブランドであることがわかりました。
そこの会社のHPをみつけますが、分解図はのっていませんでした。
外側のキャップはなんとかはずことができました。
シャフトとベアリングがどういう風に圧入されているのかがわかりません。
下手に力を加えると壊してしまう可能性もあります。
いままでの経験をもとに、構造を考えます。
考え抜いて、その考えを基に慎重にばらしていきます。
ふ~、なんとかばらすことができました。


通常の作業の何十倍の時間がかかってしまいました。
さて、ベアリングのサイズの確認です。
リアはのベアリングは、鬼ベアリングの規格のものがありました。
しかし、残念ながらフロントは、かなり特殊なサイズで、鬼ベアリングの規格にはありませんでした。
平本さんに、リアは鬼ベアリングに、フロントはセラミックベアリングの交換をお勧めしました。
リハは動輪で自力でぶん回していますので、鬼ベアリングにすると効果は大いに感じられると思います。
平本さんの了承得て、交換作業に。
お~、これが高価な鬼ベアリングです。


組み立ては、ばらすことができたのでそれほど苦労せずにくみ上げることができました。
しかし、ベアリングサイズが特殊なので、工具を旋盤でつくっての作業となりました。
こうしてなんとか無事に打ち換え終了です。


本日ホィールをお引き取りにご来店。
さて、評論家平本さんの鬼ベアリング評はいかに。
楽しみです!