職人マツナガ通信

10月13日

少し前に書きましたが、
ミスタートライアスロン 中山俊行元選手のバイクがレストアのために送られてきま
した。
1995年製、使用距離7万km。
このバイクは、中山選手が現役時代にトライアスロンのワールドカップ参戦で各国を
転戦したバイクです。
中山選手は既にこの時期種目をオリンピックディスタンスに絞りこんでいたので、剛
性のあるカーボン&クロモリチェーンステー仕様でつくりました。
ご本人は、フレームが大丈夫であれば再塗装をして継続して使用したいというご希
望。
根っからのトライアスリート現役を引退した今でもホビーアスリートとして参戦して
いるようです。
パーツをばらし各部をチェックしてみて、
つくった自分がいうのもおくがましいですが、実戦バイクだな~と改めてつくづく感
じました。
プロ選手のレースというのはまさに仕事場、その仕事場で道具の不具合で仕事の結果
がだせなければ選手にとってはメシの種に関わる大問題。
ましてや海外でのトラブルは対処もままならない。
そんな思いをアタマにいれて作ったんでしょうね、各部をチェックするとほんとに質
実剛健につくってあります。
一番ダメージが大きいと思われるクロモリのストレートフォークも健在でした。
この当時に、カーボンのシートステーチューブを集合ステータイプで作っていたんで
すね。
中山選手くらいであれば、当時自転車にお金をつけてくれるスポンサーはいくらでも
あったはずなのですが、
あえてボクの作るものを選んでくれていたといことに自転車製作者としての喜びをと
ても感じてます。

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